杉原紙は1000年の歴史と伝統を持つ兵庫県の重要無形文化財・伝統工芸品です。
播磨には、奈良時代から優れた造紙技術がありました。多可町の杉原谷で生まれた杉原紙は、この播磨紙の技術を継承した和紙と考えられています。
鎌倉時代の頃までは公家や武士の間で愛用されていましたが、その後は徐々に使用用途が広がり、江戸時代には浮世絵や版画をはじめ庶民の日常生活にも使われるようになりました。
杉原紙は一枚ごとに手ですくため非常に時間がかかります。そのため、機械すきの技術におされ、大正時代に いったん歴史が途絶えました。しかし、昭和45年に有志により半世紀ぶりの杉原紙復興を遂げ 歴史ある杉原紙を現在も、多可町を挙げて守り続けています。
杉原紙の製造工程は14工程に分かれており機械化できない作業がおおく、ほとんどが手作業です。 真冬の水の中で行う作業や高熱の水蒸気を浴びながら行う皮剥など、過酷な作業を経て、丈夫で美しい 杉原紙が完成します。希少な伝統ある杉原紙をぜひ一度、手に取ってご覧ください。
道の駅の横にある杉原紙研究所で紙すき体験ができます。
自作のオリジナル和紙をつくってみませんか。
体験を希望される方は予約が必要です。
電話(0795-36-0080)もしくはホームページ
【施設のご案内-手漉き和紙 杉原紙】の体験予約フォームから事前にお申し込みください。
A3サイズ (白無地)700円 (色付き)900円
半紙サイズ (白無地)550円 (色付き)750円
カードサイズ (白無地)450円 (色付き)550円
葉書2枚サイズ (白無地)450円 (色付き)550円
・紙すき体験は、約20分でできます。
・体験後、和紙の乾燥に1時間程度かかります。
・できあがりの作品は、取りに来ていただくか、郵送(送料別140円~)になります。
1月中旬~3月下旬にかけて、杉原川の冷たい清流に楮を打ち付ける
皮さらしを行います。
雪の降り積もる杉原川の冷水で行う川さらしは、冷たい水に打ち付けさらすことで
杉原紙の原料となる楮に含まれる、微細なゴミを取り除き、白さを引き出します。
毎年、多くの写真家が川さらしの光景を残そうとカメラをもって撮影に訪れます。